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女鑑~おんなかがみ~
第9章 虚無
とうとう正月になっても次の春になっても孝秀兄さまのゆくえはわからないままだった。
お父さまは相変わらず、強気を崩さなかった。
「あんな息子は帰ってきても家に入れるものか、操子、お前がこの家の跡取りになるのだ。
お前なら、入り婿に来てくれる男も選び放題だ」と自信ありげだった。

材木問屋の店先は、日ごとに従業員が減り、様子が今までと変わってきた。
女中の数も減り、お母さはま体調を崩される日が増えたので、操子が家事をすることも増えた。

お父さまは相変わらず強気でおられたが、イライラしておられることが増えたように感じられた。
操子は、いつ何時でも、お父さまから求められたら、婿養子に入ってくださる方と結婚するつもりだったし、どこにでも嫁に行くつもりでいた。
しかし、お父さまがそのような話をすることはなく、職人たちを相手に怒鳴ったり苛立ったりしていることが増えただけだった。

操子のほうからも何か話しかけたりはしにくい雰囲気のままときが流れた。
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