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Sugar Box
第5章 黄色い水仙を抱き締めて * 前 *
食事をして眠る。それが・・・当たり前の人間の行動。彼が心配でつい行動に過干渉になり過ぎてしまった。
「あ゙~しつっこいなぁ!もう怪我も良くなったし散歩くらいでガミガミ言うなよ。」
「でも、記憶がないし・・・この辺の道とかも判らないでしょう。だから・・・・・・」
「あのなぁ、子どもじゃあるまいし。なにかあったらケータイで連絡するしなんとかするって。」
「すみません・・・。色々心配してしまって。」
彼の怒りは、もっともだ。記憶をなくして悶々としているのに外出も制限したから苛々が募っているのだろう。
「本当に頼むぜ。たたでさえ男と暮らしてるってだけで滅入るのに・・・」
「そう、ですよね・・・」
そんなひと言を彼が言うなんて。言われるなんて・・・。
「あぁ。だから俺の行動は、気にしなくっていいから。」