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Sugar Box
第6章  黄色い水仙を抱き締めて  * 中 *
  


 》 *


「乃さん・・・待っててくれるんじゃ、なかったの?」


 シャワーを浴びて出て来ると彼は、再びソファーで眠っていた。最近よく眠っているのを見かける。
 医者に言わせると記憶喪失で見た目には、判らなくっても精神疲労をしているのだとか。だから睡眠は、心身共に癒やしてる時間なのだと言う。


「乃さん・・・ごめんね。本当は、傍に居たいけど・・・。他の人の香りには、耐えられない・・・。」


 子どものような寝顔をしている彼にそう告げてキャリーケースに当分の荷物を詰め込んだ。


「良い夢を・・・・・・」


 ダイニングテーブルに手紙を置いて部屋を出た。


「はあー・・・」


 外は、朝陽が昇り始めたばかりで空気も澄んでいた。


「皮肉すぎないかな・・・」


 彼が自分を忘れても関係が呆気なく終わってしまっても世界は、なにひとつ変わらない。


  
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