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Sugar Box
第6章 黄色い水仙を抱き締めて * 中 *
「この後に及んで・・・っ」
「だって・・・あなたは、忘れてるのにっ(僕は、覚えているのに・・・)」
「嫌か、どうしても・・・」
「すみません・・・っ。」
「判った・・・」
「じゃあ・・・帰ります。手を、放してくれますか?」
「俺の好きにする。」
「へっ??」
腕を引いてアパートの階段を引き摺って上がる。
「黒峰さんっ、判ったって・・・」
「お前は、俺を最後の思い出に誘っただろう。今度は、俺の記憶を取り戻すのに一役買ってもらうぞ。拒否権なんかないからな。」
「そん・・・・・・っん゛!!?」
自分勝手な理屈を浴びせて玄関を入ってすぐに壁に身体を押し付けて唇を奪った。
「(あぁ、柔らけぇな・・・)」
唇を奪いながらその感触に酔いしれる。舌を押し込んで口の中を舐め回す。その度に身体が震えている。