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Sugar Box
第7章 黄色い水仙を抱き締めて * 後 *
本当に心配されていたのだと強張った身体の力が抜けた。
「玲くんっ!!」
「すみ、ません・・・」
フラ付いた身体を支えられて反射的に謝った。
「氷、どうかしたのか?」
「あ、沖兎さん。玲くんを寝かせないと・・・」
「おっと。」
「沖兎、さん・・・もすみません」
奥から出て来た家主に謝るしかない。
「いいから。」
軽々と抱き上げられて奥へと向かう。
間借りしている部屋に運ばれてベッドに下ろされた。
「玲くん・・・少し、眠って。」
「はい。」
「月瀬。その傷・・・・・・」
「大丈夫です。少し休みます。」
顔の傷を問われたくない。
「うん。俺たち居るからなにかあったら呼ぶんだよ。」
「はい・・・」
優しい2人の気持ちに心は、落ち着いて眠りに落ちた。