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Sugar Box
第7章 黄色い水仙を抱き締めて * 後 *
「ちゃんと訊きたいんだよ~」
「そんなのいちいち言わなくたっていいでしょ。」
「玲・・・」
「今度は、なんですか。」
「俺のこと、本当に好きなのかよ。」
つい、口を付いて出てしまった。
「なんですか、ソレ。」
「えっ、・・・いや。」
「言葉がなければ、“好き”じゃないって?証明出来ないと?」
「いやっ、ただ俺はっ!」
「僕は、態度で伝わっていると思ってました。バカですね。」
「違う。たまには、言って欲しいだけだ。」
我ながら、なにを必死になってるのか・・・
》 》 *
「ワンワン!」
「っ、わぁっ!!?」
懐かしい、と思えるなにかが頭に過ぎった。
「すみません。こら、アンちゃん!」
「いえいえ。おーい、元気だなぁ。
(アイツに似てる。)」
無性に顔が見たくなった。