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Sugar Box
第7章 黄色い水仙を抱き締めて * 後 *
目が覚めるともめている声が訊こえた。部屋から出ると氷さんに止められた。
「行かせない。玲くんに酷いことをした人には、逢わせたくない。」
「氷さん・・・」
優しさからの言葉だと理解出来た。
「ずっと・・・逃げて来ました。黒峰さんが怖くて。でも、最後にきちんと話そうと思います。
続いていくにしても、これで終わりだとしても・・・1度きちんと話さないと。」
大好きな優しい人を傷付けたくない。でも、ケリを着けないと。
「玲くん・・・・・・」
「月瀬。」
「はい、沖兎さん。」
「黒が来てる。どうする?」
「逢います。」
「大丈夫か?」
「はい。」
優しい先輩に笑顔で返す。
「玲くん!」
「氷さん、沖兎さん大丈夫です。行ってきます。」
「月瀬、いつでも戻って来い。」
「ありがとうございます。」