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Sugar Box
第7章  黄色い水仙を抱き締めて  * 後 *
  

 僕は、あなたが・・・乃さんが好きです。心から。」


 顔を見れずうつ向いたまま一方的に話した。


「・・・月瀬」


「“玲”。」


「え・・・・・・っ?」


「“玲”、ですよ・・・乃さん。
(ああ、好きだなぁ・・・)」


 顔を上げて呼び方を教えて見る。自分を忘れてもその姿に表情に愛しさが溢れる。


「さぁ、どしましょうか・・・これから。」


「・・・れ、い・・・・・・」


「はい、乃さん。」


 言葉を覚えたてのような幼子のような声に胸が満たされる。そっと応える。


「れい・・・玲、・・・・・・」


「もう、なんなんですか。そんなに呼ばなくっても・・・ふふ。」


 久しぶりに名前を呼ばれて嬉しかった。


「玲・・・・・・っ、玲ちゃんっ」


「っ・・・乃、さん?」


 呼び方が変わった気がした。


「ああ、玲ちゃん・・・・・・」


  
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