この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
Sugar Box
第7章 黄色い水仙を抱き締めて * 後 *
とにかく見覚えのある表情にホッとしてキスを送った。
「〝お帰り〟てなに?」
「本当に覚えてないんですか?」
「だから、なにが?」
「ふふ。じゃあ、怒られに行きましょうか。」
「は?」
状況が全く判っていない彼の手を引いて居候していた彼らの元に戻った。
・・・ ・・・・・・ ・・・・・・・・・ ・ ・ ・
「はい?」
戻って説明すると案の定の反応が返って来た。
「あっさり記憶が戻って、なかった頃のことを忘れてるって?なんなんですか、あなたは!!」
「氷、落ち着けって。記憶戻ってよかったじゃん。」
「いいえ、〝めでたしめでたし〟で終わらせられる訳ないでしょう。玲くんがどれだけつらい思いしたか・・・」
「いやいや。本当に覚えてないんだって!」
「信じられませんね。玲くん。」
「はい、氷さん。」