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Sugar Box
第8章  2人なら、ドコででも・・・
  


「ああ、お疲れ月瀬。悪かったなぁ、定時に上げてやれなくって。」


「いいえ。みんなで頑張って休日出勤しなくて済みましたし。」


「そうだよなぁ~明日から連休なんだもんなぁ。俺も子どもたちとの約束反故にしなくて済んだわ~
 飯でもどうだ?」


「すみません。今日は、先約があるのでお先に失礼します。」


「そうか。お疲れさん。」


「お疲れ様でした。」


 頭を下げると慌てて家路を急ぐ。


 なんでこんなことになったかのかと言うと・・・彼・乃さんが海外赴任になってからかれこれ半年以上も逢っていないからだ。
 お互いに時間を作ろうと努力は、したのだけれど海外支社で働く乃さんも僕も〝新人〟だった。

 つまりそんなに上手く時間の調整など出来なかったのだ。電話やメールだって時差や仕事の関係上毎日なんて出来ない。
 乃さんは、海外暮らしに。


  
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