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Sugar Box
第8章 2人なら、ドコででも・・・
僕は、社会人生活に慣れるのに必死で甘い時間や言葉を交わす所の時間的身心的な余裕がなかった。
そんな忙しない日々の中で乃さんは、きちんと対策を練ってくれた。「旅行に行こう」とメールが来たのは、秋の気配が近付いてきた頃。
「11月の連休で」と指定をくれた。定時に上がるハズだったのに。
急な残業になってしまった。きっと今頃家に着いて待っているだろう。明日からの旅行だが今夜逢えることになったいた。
楽しみだった。しかし残業に阻まれてずいぶん遅くなってしまった。時差をきちんと計算して来てくれるだろう彼を待たせているのが申し訳なかった。
「(あ、やっぱり帰ってた・・・)」
エレベーターを降りて走って部屋の前に行き鍵を開けて中に入ると灯りが点いていた。
「黒峰さん。遅くなってすみません・・・急に残業になっちゃ・・・・・・って、、、」