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Sugar Box
第9章 マジックナイト・クリスマス
「ちょっと、そこの坊や。こっちへ来なさい。」
「え・・・・・・僕、ですか?」
いつもの道を走っていると路地から声を掛けられた。
「おいで。今夜のために君にいいことを教えよう。」
「・・・はい。」
目の前には、おじいさんが1人。占い師、かな?
「君は、やっと大切な人が出来たね。」
「はあ、まぁ・・・。」
「その人にいつも申し訳ないって思っているようだね。素直になれないんだね。」
「そう、ですね・・・」
普段なら、こんな怪しいことには足なんか止めないし耳も貸さない。しかしなぜか止まってしまった。
「じゃあ、クリスマスだから素直になれるように魔法を掛けてあげようね。」
「はっ??〝魔法〟・・・??」
「そうだよ。さぁ、目を閉じて。」
「いや、でも・・・」
「いいから、目を閉じなさい・・・玲。」