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Sugar Box
第9章  マジックナイト・クリスマス
  


「あれ。してくんないの、玲ちゃん。」


「っ?!!!」


 口元を手で押さえて身体を起こそうと下瞬間に目がパッチリ開いて囁かれた。あまりの衝撃に文字通りに固まった。


「れ、玲ちゃん!!」


「(寝込みっ、襲おうとしたの・・・バレてたっ)」


 なによりもショックだった。いつもは、性欲なんか微塵も感じさせていないのに。〝寝込みを襲う奴〟とか思われたら堪らない。
 恥ずかしさとショックで動けない。


「玲ちゃん。俺、怒ってないよ?」


「(ど、どうしよう・・・)」


 感情が追いつかない。


「玲ちゃんっ!!なんで泣くんだよ~おーい。」


「っ、し・・・知らないし・・・・・・」


 自分が泣いていることさえ理解出来ない。


「泣くな。怒ってないから。どうしたんだよ・・・」


「知らないし・・・っ」


 逆にアタフタしている彼を前に言葉も上手く出ない。


  
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