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Sugar Box
第11章  愛を知らないヒメ初め* 上 *
  


 クールで通している彼には、似つかわしくないピンクのパッケージについ吹き出してしまった。


「あ、笑ったな。」


「すみ、ません・・・っ
(似合わない・・・くくっ)」


 口元を押さえて笑いを堪えながら形通りに謝った。


「笑うなよ~玲ちゃんが好きだと思って買って来たのに。」


「笑ってすみません。嬉しいです、下さい。」


 歩み寄って彼に手を差し出した。


「っ、ほら。」


「ありがとうございます。」


 照れながら手渡してくる彼を〝可愛いなぁ〟と思ってしまった。


「なに、笑ってるの?」


「いいえ。」


「まぁ、いいや。校内で悪いけど・・・散歩しますか。」


「はい。」


 合宿には、強豪校3校が参加し1番校舎の大きい学校に来ているので1階を使うだけで事足りるので2階は、静かなものだ。


「玲ちゃんは、春以来だよね。」


  
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