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Sugar Box
第11章  愛を知らないヒメ初め* 上 *
  


 あの夜以降から親しげに話し掛けてくれアドレスも交換した。気遣いを無碍には、出来なかった。

 ≫≫ ♪~~♪♪~

 2人に見送られて校門を出ると見ていたのか、と思うタイミングでスマホが鳴った。


「もしもし。」


「玲!合宿は、終わったのか。」


「いま、帰るところです。」


「そうかそのままいつもの所に行け。」


「一端、アパートに戻ってもいいですか。合宿後なので・・・」


「そのまま行け。約束の時間に遅れる訳には、いかん。それに〝合宿があるから〟と2週間もナシにしてやってたんだぞ。その間の延滞金は、どうする?」


「・・・判り、ました。」


 望む返事をすると電話は、一歩的に切れた。


「ッ。」


 スマホを握り締めて鞄に押し込んで走り出す。夢のような普通の高校生活は、終わった。これからいつもの日常へと戻っていく。


  
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