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Sugar Box
第11章 愛を知らないヒメ初め* 上 *
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「玲くん・・・?」
見送ったハズの後輩が校門近くで電話している姿が見えた。その直後に見たこともない形相で道を走り出した。
「氷、バス出るぞ。」
「沖兎さん、玲くん追いかけるのでここで。」
「ちょっと、待った。月瀬を追うってなんだ?」
「誰かと電話で話してからもの凄い形相で走り出したんです。いい電話内容じゃなかったようです。
心配なので、後を追ってみます。」
「危ないだろう。」
「〝危ない〟・・・?」
彼氏の言葉にぽかんとしてしまう。後輩を追うのが危ないとは・・・
「俺も行く。」
「え、沖兎さんも?」
「もしも月瀬になにかったときに氷だけじゃ危ないだろう。」
「ふふ、はい。どうですね。」
真顔で恥ずかしいことを言うので思わず笑ってしまった。
2人で後輩を追いかけることになった。