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Sugar Box
第12章 愛を知らないヒメ初め* 中 *
「なにがですか?」
予想通りの言葉にのらりと返した。
「黒が悪いのは、明らかだが・・・」
「“悪い”だなんて。黒峰さんの自由ですよ。」
「自由・・・って。」
「どうしてですか?僕らは、付き合って居ませんよ。黒峰さんが他の人と居るのを制限する権利なんかありません。
間違ってますか?」
2人が言いそうなことを潰す為にハッキリと答えた。
「ところで、こんな話しじゃなかったですよね。」
すっかり彼の話題にシフトしかけた話しを戻す。
「・・・月瀬。」
「玲くん・・・」
2人が自分を心配してくれるのは、よく判っていた。しかしそんなことなどどうでも良かった。
彼の気持ちに応える気などないのだから、とやかく言う気など毛頭ない。
「お話しがないなら帰りますよ。」
2人が本題から離れていくので静かに退散を申し出る。