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Sugar Box
第12章 愛を知らないヒメ初め* 中 *
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「玲くん。」
そう呼ばれて振り返ると他校の先輩が立っていた。
「氷さん・・・どうしました?」
「こっちも、終業式だったでしょ?逢いに来たよ。」
「そう、ですか・・・」
にこにこと笑っている先輩が少し怖い。彼とのことは、知っているような気がした。
「黒峰さんがさ~いま、すっごく荒れてて・・・困ってるんだよね。」
「〝荒れてる〟・・・?」
「そう。あの人モテるからさぁ~ナンパされたらそのまま、なんだよね。判る?」
「判ります、けど・・・なんでわざわざ僕に?」
「玲くんともめたからなんじゃないかなぁ~って、思って。」
「もめてません。」
鋭い指摘ではあった。
「じゃあ・・・なんでだろう、ね?」
「っ・・・・・・」
見透かされていると思った。
「玲くん・・・」