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Sugar Box
第13章 愛を知らないヒメ初め* 下 *
さすがに指定日には、驚いた。
「どうかな・・・」
「僕は、いつでも大丈夫ですけど・・・。黒峰さんこそ大丈夫なんですか?
年末年始って家族と過ごしたり・・・しますよね?」
自分には縁遠い風習なのだが彼は、普通だ。つまりそんな年末年始を自分と過ごしてもいいのか・・・それが1番気になっていることだ。
「構わないよ。両親も兄弟も旅行に行くんだけどさ。俺は、今年で高校卒業だし。〝友達と楽しんでおいで〟って言ってくれたし。
玲ちゃんがOkくれるなら俺も大丈夫だよ。」
「そうですか・・・」
彼の育ってきた優しさに触れた気がして少し嬉しかった。
「じゃあ、30日に待ち合わせでいい?」
「はい。宜しくお願いします。」
旅行など行ったことなどない。少々不安もあるが彼が楽しそうなのでそれでいい。
本当にいつの間にか好きになっていた。