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第13章 　愛を知らないヒメ初め＊ 下 ＊

　　


「はあ～･･･」


「どうしました？」


　彼が大きなため息を吐いた。


「緊張した。。。」


「え･･･？」


「だって、酷いことしたし･･･〝もう逢いたくない〟って言われたらどうしようかって･･････」


　彼がそんなに緊張してるとは、思っていなかった。自分の方こそ巻き返しが大変だと思っていたのに彼がこんなにも自分のことを考えてくれていて嬉しかった。


「そんな、僕の方こそ･･･」


「玲ちゃん･･･俺、告白したことなかったことにする気ないから。」


「え･･････ッ？」


　思いがけない言葉に心が高鳴ったのは、言うまでもない。


「あっ、ごめん玲ちゃん。俺これからバイトなんだ。また連絡する･･･てか、してもいい？」


「もちろんです。」


　言葉にどう返そうか考えていたらお別れの時間がきてしまった。