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Sugar Box
第14章 キスをあげる
果てた後の記憶は、相変わらずない。しかし身体は、ベタベタもしていないしむしろサッパリしている。
また彼が後始末をきちんとしてくれたのが判った。
「どうしようかな・・・」
1年前のお返しだけでなく日々のお返しに〝なにか〟をしてあげたかったのにこれでは、今年もされるがままかもしれない。
「乃さん・・・好きですよ。」
眠っている彼になら何度でも言えるのだが・・・。
「乃さん・・・本当に眠ってますか?」
声を掛けるが反応なし。
「〝してあげたいこと〟・・・か。そうだ。」
彼の髪へ・額に・まぶたに・耳に・鼻に・のどに・首筋に・胸に・腕に・手の平に・手首に・腰にそっとキスを送る。
「玲ちゃん・・・」
「起きました?」
「ここには?」
顔を見ると唇に指を当てている。
「もちろん、そこにも・・・」