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Sugar Box
第2章  チラリズム・シンドローム【前】
  


「うん、約束。」


「俺に〝なにを言わない〟って?」


「っ、・・・!!?」


 声を掛けられて顔を上げると彼が居た。


「で、なんの話し?」


「なんでもありませんよ、黒峰さん。早かったですね。」


 先輩が先に口を開いてくれた。


「そりゃ~玲ちゃんとのディナーだし。」


「そうですか。玲くん2人きりじゃなくてごめんね。」


「僕も氷さんと2人がよかったです。」


「玲くん・・・あぁ、可愛い。」


「うおーい!こらこら。近い近い。」


 握り合っていた手を放される。


「なんですか、黒峰さん。邪魔ですよ。」


「明志っ!!彼氏に邪魔ってなんだよ。」


「今日は、玲くんと2人でご飯だったハズなのに・・・邪魔者が。」


「おいっ、氷よ。そこには、俺も入ってんのか?」


 いつの間にかシフトを上がって私服姿になった沖兎さんが居た。


  
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