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Sugar Box
第16章 今夜も黒バラを君に。 *前*
全くもって氷さんの言うとおりに彼は、わがままだ。アルファだから人の注目を浴びるのに慣れているのだろう。
しかしそんな人間ばかりじゃない。
「ほら、シャンとしてして。新しい家政夫さんに挨拶して下さい。」
氷さんは、腕を掴んで彼を起こした。なんとか上半身だけ起こした彼は、スウェット姿でも確かに人目を引く容姿のようだ。
「黒峰 乃だ。表では、DAIで活動してる。」
「改めまして、初めまして。」
「ああ・・・、あ・・・・・・っ?!!」
ふと上がった顔色が変わったのが判った。
「玲・・・・・・って、言ったな?」
ソファーを彼が飛び降りて目の前に立つ。
「そう、ですけど・・・・・・。」
「好きだ!」
「「はっ?」」
氷さんと声が揃ってしまった。
「君が好きだっ!!君は、俺の〝運命の番〟だっ!!」