この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
Sugar Box
第16章 今夜も黒バラを君に。 *前*
「あの、大丈夫ですか?」
興奮して手を握りながら突然意味不明なことを言い出した彼に当然のごとく塩対応をする。
「大丈夫じゃない。ずっと、探してたんだ俺の〝運命の番〟っ!!」
「残念ですが、人違いをされています・・・黒峰さん。」
「へ??」
「僕は、あなたの〝運命〟じゃありません。それに僕は、ベータです。」
「は・・・?なに、言って・・・・・・首元、、、隠してるだろう?」
「これは、経験上の防衛策です。僕は、度々〝オメガ〟と間違われやすいので防衛しています。」
ハッキリとここで打ち砕いてあげないとかわいそうだ。
「嘘だ・・・だって俺は、君にいまときめいてる。いままで味わったことがないくらいに心臓が高鳴ってる。」
「勘違いですよ、黒峰さん。僕は、〝ベータ〟なんですから。」
自分の感情と僕の言葉に納得がいかない彼は、パニクっている。