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Sugar Box
第16章  今夜も黒バラを君に。 *前*
 


「そ、んな訳・・・・・・ないだろう?アイツは、〝オメガ〟なんだから。俺が〝ベータ〟に欲情するなんてあり得ないっ!!」


 後輩の言葉など信用出来ない。身体が彼を猛烈に求めた。本能で求めたんだ。もしも後輩が居なければ・・・・・・ッ゛


「それに会社を休んだ記録もありません。両親は、ノーマルのようですし・・・なにより他のアルファが欲情した姿を見たことがありません。
 それに〝オメガ〟特有の香りもしたことがないんですよ。俺は、同族が判るって自負しています。玲くんは、〝オメガ〟の要素がまるでありません。」


「そんな、ハズ・・・・・・ないっ。アイツは・・・・・・俺のっ。
(〝ベータ〟だって?なにをふざけてやがる。)」


 自分の本能は、嘘を付かないと自負している。だから信じない。


「黒峰さん・・・」


「明志。アイツ、寄越していいぞ。」


  
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