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Sugar Box
第16章 今夜も黒バラを君に。 *前*
「そうですか。でも、距離をきちんと保って下さいね。」
「判ってる、心配するな。」
どこまでもシラをきり通す気だとしたら望む所だ。〝俺が欲しい〟と、言わせてみせる。
》 *
「ッ・・・・・・はあぁ。」
〝運命〟なんか要らない。欲しくない。
それなのに・・・・・・
「なにが、〝運命の番〟だ。笑わせる・・・・・・忘れたクセに。」
エレベーターの中でチョーカーに触れて呟いた。
〝運命〟なんか要らない。そう、要らないんだ。忘れてしまうような存在は、〝運命〟なハズがない。
追いかけもしない関係が〝運命〟だなんてあり得ない。
「月瀬。」
「沖兎さん・・・・・・??」
エントランスを出ると社長が居た。
「どうしたんですか?」
「〝どうした〟って・・・お前こそどうした。」