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Sugar Box
第16章 今夜も黒バラを君に。 *前*
こんなことくらいでめげたりなんかしない。
在り合わせの物で料理の一つや二つ作れなくては、家政夫など商売にならない。彼の好みなど知っている。
向こうは、気を引く作戦のようだがそんなモノに付き合う筋合いなどない。
「さぁ、出来ました。召し上がれ。」
30分もかからずに全てを整えた。
「凄いな・・・久しぶりにまともな飯だ~」
「(あなたは、トップクラスの芸能人でしょう。いったいどうなっているんですか?
氷さんも事務所の管理が行き届いていなくて困っていたんだろうな。)」
「なぁ、玲も食べろよ。」
「勤務中は、なにもご一緒出来ませんので。」
「ふ~ん。なら、〝勤務外〟ならいいんだな。」
「(あなたは、馬鹿なんですか?)」
彼のあっけらかんとした反応にイラッとした。
「あ!」
「なんですか?」