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Sugar Box
第16章  今夜も黒バラを君に。 *前*
  


「は?ダメに決まってるだろう!!」


「だったら、そう本人に言って下さい。」


「ああ、判った。代われ!」


「黒峰さん。社長と繋がっています。電話に出て下さい。」


 ドア越しに声を掛ける。


「へ?沖兎??」


「はい。こう言うサービスの場合上司に報告義務があります。」


「わ、判った。」


 ドアが開いて彼が手を出して来たのでスマホを渡す。


「もしも・・・・・・」


「馬鹿野郎っ!!」


「な、なんだよ。いきなりっ!!」


 スマホに耳を当てた瞬間に怒鳴られて驚いた。


「うちは、風俗店じゃないっ!!〝家政夫〟商会だ!!」


「背中くらい、なんだよ。」


「お前な、魂胆見え見えなんだよ。
 風呂場で月瀬のこと質問攻めにする気だろう?もしもうちの社員に変な気起こしてみろ許さないぞ。それと〝ベータ〟が相手だったらお前が社会的不利だからな!!」


  
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