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Sugar Box
第17章 今夜も黒バラを君に。 *後*
「沖兎、俺を運んだのは・・・お前か?」
3年前の一向に戻らない謎の3日間の記憶。甘い香りを・・・嗅いだ記憶。
「お前が思い出さない限り月瀬は、首を縦に振らないだろうな。まぁ、思い出したとしてもお前には大きな障害が残ってるが・・・」
「教えてくれ。俺は、〝なにを〟忘れてる?」
「向かう道中で思い出すんだな。せいぜい頑張れ。」
「黒峰さん・・・」
「大丈夫だ。頑張る。」
自分で思い出さなければならない。
》 》
━ 3年前 ━
『沖兎、さん・・・っ』
『ん、月瀬?こんな時間にどうした?』
『助けて・・・』
『はあっ??どうした??』
『アルファに・・・襲われて・・・・・・っ』
嘘ではない。
『すぐに、行く!!』
家政夫紹介場の社長に連絡したのは、唯一身を預けられるアルファだから。