この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
Sugar Box
第3章 チラリズム・シンドローム【後】
「そう、ですか・・・。」
「行きたいなぁ~」
「僕、実行委員なので来てもらっても一緒に行動出来ませんよ。」
「そうなの?つまんないなぁ~」
あっさりと嘘を言ってのけるのを受け流す。
「でしょ。だから、来ないで下さい。一緒に回れないのも・・・寂しいし。」
「っ!!?」
急には、反則だ。
「黒峰さん?」
「いいや。判った・・・今回は、諦める。」
「ええ、そうして下さい。」
「俺の学祭には、来るだろ?」
興味がないふりは、大変だ。
「行きたい、です。」
「そっか。じゃあ、また電話する。」
「はい・・・」
突然の電話だったが誤魔化せたと思う。
「やっぱり・・・素直に教えては、くれないよな。明日、楽しみにしてろよ。」
恋人の女装を想像しながらクローゼットに掛けてある服を見つめた。明日が楽しみだ。