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結螺(ゆら)めく夏
第1章 榊様

「結螺……!」

そう口にした榊は、ゆっくりと半分程引き抜いた後、再び最奥へズンッ、と突き上げる
胃にまで伝わる強い衝撃に、体がブルッと震えた

「……っ!!」

……いたい…っ……、


先程まで指で感じていた快感がサァッと引き、串刺しにされそうな恐怖が背後から襲う

あ…あ…あ…

すっかり縮み上がってしまった雄の部分は、情けなく萎え下がる

「…ゆら……」

興奮した榊の口から、僕の名が吐かれる
そして僕の様子を察したのか、榊の手がそれを包んで握り締めると、刺激を与える様に強く扱き上げる

「……!……ぁ、…だ、ダメ……!」
「ダメ、じゃないだろう?」

快感が強引に連れ戻されると、キツく咥え込んだモノを堪能するように、肉壁がヒクヒクと痙攣する

「こんなに感じておいて……」
「……ぁっ、……あ、ぁん、っ」

入り口まで引き戻され、直ぐにまた差し込まれる


……じゅぷ、じゅぶっ!

ぱん、ぱん、ぱんっ、


厭らしい水音と共に、腰を打ち付ける卑猥な音がやけに耳につく


「…ああ、…っ、!…さ、か……きぃ…、さ……あぁ、……ぁっ!」


顔を床に伏せ、漏れてしまう声を必死に抑えようと
敷布をギュッと握り締める

「……結螺!」

律動に合わせ、榊の口から熱い息が漏れる

「いくぞっ…!」
「……あぁああっ…!」

一気に突き上げられ、最奥で剛直がドクドクと脈動する
そこに吐き出された淫液がごぽごぽと溢れ、内腿につぅ、と垂れ零れる

と同時に、ぴゅるっ、と僕の肉茎の先端から白濁液が吐き出され、榊様の手や自身の襦袢、そして布団まで汚してしまった………




遊男は感じてはならない
そして果ててもいけない
全ては演技、客を喜ばせての遊男

……なのに僕は、榊様の前で淫らに感じ、毎回果ててしまう……


「……申し訳、ありません……」
「今更気にするな」

腰の抜けた僕の隣に、榊様が横になる
汗ばんだ体に夜風が舞い込み、少しだけ残った体の熱を冷ます

「いえ、遊男の恥です」
「恥で結構」
「……ふふ」
「何だ?」

榊様は変わったお方ですね……

そう言おうとして口を噤む


そんな僕の横髪に手を伸ばし
愛でる様に触れると、榊は顔を寄せた

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