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愛里 ~義父と暮らす小学六年生~
第4章 花火大会。ホテルのバルコニーで

花火大会当日、綾香が着付けをしてくれて、愛里はオレンジ色の浴衣を着ていた。オレンジ色に黄色い帯。明るい色の浴衣だったが、それが美少女によく似合う。
道路があちこちで通行止めになっていた去年の経験を活かし、愛里と幸彦は昼過ぎには家を出た。
幸彦があらかじめ調べておいたルートをナビに打ち込み、浴衣姿の愛里を助手席に乗せた車は快調に走る。
チェックイン時間の十五時ほとんどぴったりにホテルに到着することが出来た。
そのホテルは五階建て。さほど大きなホテルではないが、一部屋一部屋が綺麗な造りで駅前のビジネスホテルなどとは一線を画している。
花火大会の会場の近くには大きな寺があり、その街並みを崩さないように大きなホテルは建てられないのかもしれなかった。もう少し離れれば高層マンションもホテルも建っているし、川の向こうは背の高いオフィスビルがずらりと並んでいる。
「わあ…」
バルコニーに出て愛里は思わず歓声を上げた。
近くに背の高い建物がないので空が広い。花火もきっとよく見えるだろう。
すぐ目の前には寺の本堂が見え、その周りには様々な出店が並んでいる。粉物のいい匂いがここまで届く。
本堂へと続く参道も両側に店が並び普段から観光客を楽しませているが、今日は特に力が入っているように見える。一年でいちばんの稼ぎ時なのだろう。お店の人が張り切っているのも、浴衣姿の人が何かを食べ歩いているのもよく見える。
小さなバルコニーとはいえ、そこは花火観覧のための特等席だった。
「すごいね、お父さん」
「いっぱい屋台が出てるね」
「うん、あ、わたあめ」
「本当だ。お父さんはあっちのほうが食べたいな」
幸彦が指差す先には「塩焼き鮎」ののぼりが風に揺れていた。
「美味しいの?」
「美味しいよ。食べに行ってみようか」
「いいの?」
「うん。でも、あんまり食べ過ぎると夜のご飯食べられなくなっちゃうから少しだけだよ」
そう言って笑う幸彦を見て、愛里はホッと胸を撫で下ろす。
どうやら上手く幸彦の気を向けることが出来たようだ。
セックスすることがさけられないにしても、もしこの時間から始まってしまえば、きっとずっと犯され続けることになる。
そうならなかったことに、愛里の足取りは自然と軽くなった。
道路があちこちで通行止めになっていた去年の経験を活かし、愛里と幸彦は昼過ぎには家を出た。
幸彦があらかじめ調べておいたルートをナビに打ち込み、浴衣姿の愛里を助手席に乗せた車は快調に走る。
チェックイン時間の十五時ほとんどぴったりにホテルに到着することが出来た。
そのホテルは五階建て。さほど大きなホテルではないが、一部屋一部屋が綺麗な造りで駅前のビジネスホテルなどとは一線を画している。
花火大会の会場の近くには大きな寺があり、その街並みを崩さないように大きなホテルは建てられないのかもしれなかった。もう少し離れれば高層マンションもホテルも建っているし、川の向こうは背の高いオフィスビルがずらりと並んでいる。
「わあ…」
バルコニーに出て愛里は思わず歓声を上げた。
近くに背の高い建物がないので空が広い。花火もきっとよく見えるだろう。
すぐ目の前には寺の本堂が見え、その周りには様々な出店が並んでいる。粉物のいい匂いがここまで届く。
本堂へと続く参道も両側に店が並び普段から観光客を楽しませているが、今日は特に力が入っているように見える。一年でいちばんの稼ぎ時なのだろう。お店の人が張り切っているのも、浴衣姿の人が何かを食べ歩いているのもよく見える。
小さなバルコニーとはいえ、そこは花火観覧のための特等席だった。
「すごいね、お父さん」
「いっぱい屋台が出てるね」
「うん、あ、わたあめ」
「本当だ。お父さんはあっちのほうが食べたいな」
幸彦が指差す先には「塩焼き鮎」ののぼりが風に揺れていた。
「美味しいの?」
「美味しいよ。食べに行ってみようか」
「いいの?」
「うん。でも、あんまり食べ過ぎると夜のご飯食べられなくなっちゃうから少しだけだよ」
そう言って笑う幸彦を見て、愛里はホッと胸を撫で下ろす。
どうやら上手く幸彦の気を向けることが出来たようだ。
セックスすることがさけられないにしても、もしこの時間から始まってしまえば、きっとずっと犯され続けることになる。
そうならなかったことに、愛里の足取りは自然と軽くなった。

