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愛里 ~義父と暮らす小学六年生~
第7章 体いっぱいの『気持ちいい』
「今日は長かったのね」
「あ、うん。ごめんなさい」
「もしかしてお母さん達に気を使ってくれちゃった?」
「ううん」

 笑いながら綾香がコップに注いだ冷えた烏龍茶を手渡してくれる。
 のぼせ気味の体に冷たいお茶が美味しい。

 愛里の入浴中に皿は片付けられ洗い終わっていた。綾香と幸彦が肩を並べてキッチンで洗ったのだろうか。

「飲み終わったらコップ洗っておいてね。お母さんもお風呂に入ってくるから」
「うん」

 私が長風呂しちゃったからお母さん待ちわびちゃったかな。

 …長風呂?

 リビングでは幸彦がソファに座って寛いでいる。

 どきん。鼓動が高くなる。コップの中で烏龍茶が跳ねた。
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