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愛里 ~義父と暮らす小学六年生~
第2章 ゴールデンウィーク。旅行一日目
「お父さん、新堂さん来たよ」

 昼食は新堂に頼んでコテージまで運んでもらった。
 ピザとコーラと、デザートのアイスクリーム。愛里のリクエストだ。

「愛里ちゃん、お金渡してくれる?」
「うん」
 
 幸彦から財布を受け取った愛里が、跳ねるような軽い動きで新堂のもとへ向かう。
 髪から水を滴らせ、濡れて貼り付いた水着が体のラインを浮かび上がらせる。思わず新堂が目を細めてしまうくらいの美少女だ。

「あらら、まだびしょびしょだね」
「あ、ごめんなさい。お部屋濡らしちゃったかも」
「ああ、いいよいいよ。乾けば大丈夫だから。ええと、愛里ちゃんだったっけ?」
「はい」
「何年生なの?」
「六年生です」
「そうか。しっかりしてるね」

 愛里にお釣りと料理の入った保温ケースを手渡しながら、思わず水着からすらりと伸びた足を見てしまう。
 少女とはいえ、男の性欲をそそらせるものがある。

「あ、見て、美味しそう!」

 そんな視線に気付かず、愛里はくるりと背を向けると父親に向かって料理を見せびらかす。
 愛里の肩の向こうに幸彦の顔が見え、お礼を言ってくれた。それに会釈を返しながら新堂も踵を返す。

 すごい可愛い子だったな。それにしても、あんまり父親と似てないな。でも、あの子はお父さんって呼んでたよな。

 そんなことを考えながら。
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