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姦譎の華
第16章 16
 だが待ち合わせ場所に現れた稲田の様子から心配でならなかったのは、パンツスーツの中身だった。三回くらいなわけがない。自分は六回、いや七回……二桁いってたかもしれない、このカラダを味わいたく、周囲の目を盗んでやってきた。毎度々々、最後までヤッてしまいたい欲求と奮闘したのは、稲田だって同じだったはずだ。

 ようやく見つけたホックを外し、強引にヒップを滑らせて足先からパンツを抜き取った。脚がぴったりと閉じ合わされているのは、何かを隠しているとでもいうのか。

「うおっ……」

 気が焦っていたから心の準備ができておらず、膝頭をわしづかんで全開にすると、いきなり眼前に現れたも同然だった。凛としたスーツの下に何てものを隠していたのかと糾弾したいほど、黒地の網布に包まれた下腹からは息苦しいほどの色香が薫り立っていた。脚根より上はデニールが増して中身を窺いづらくさせているが、装飾のないシンプルな黒下着が逃げも隠れもせず堂々と貼り付いている。幅を狭めて臀の谷間へと吸い込まれているところをみるとTバック、よけいに丘面の丸みを際立たせていた。

「おい……、……おいっ」

 島尾は声を荒げ、間近にまで顔を近づけた。

 目を細めて凝視する。暗がりで見えないわけではなく、見間違いではないかと疑わしかったからだ。

 クロッチ布の両脇が仄かに光っている。親指で抑えて黒網の暈かしを薄めてみると、どう見ても、吸収が追いつかなくなった蜜が丘陵の裾野へと溢れていた。稲田が挿入したと思しき痕跡はない。よく考えてみたら、こいつが抜け駆けをしたならば、ストッキングもショーツもそのままにしておくわけがない。

 無臭ではなかった。かといって、身づくろいを怠った激安風俗の女が放ったそれとは全くの別物だった。女が垂らす本物の蜜の馨香とは、こんなにも芳醇で、憩わしく、それでいて淫りがわしいものだったのか。いったいTバックの下はどうなっていることだろう。アソコをもっとイジくってやったら、この女の口からどんな喘ぎが漏れるのだろう。聴いてやりたい、聴きたい。聴かねばなるまい──しまった、まだ口を塞いだままだった。

「……あ?」
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