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姦譎の華
第18章 18
 あるところにはある。ないところにはない。

 甚だシンプルながら容易には成し得ない規則に基づいて現出された起伏は、胸の隆起だけではなくもっと他のところも見るんだと、艶かしい曲線を形作って島尾の瞳孔を操った。

 そこも、肩と同じだった。どこがどう引っ張られているのか、とにかく弛みは微塵もなく、堅固な骨盤の存在は、地に向けて下ろされる長い脚によって巧みに隠蔽されている。一角に密棲する茂みが異彩を放っているが、それこそこの女が、別世界から来た不可触の存在ではなく、葎をかき分けた先には牡を迎えるべき秘洞をきちんと備えているという、確かなる証だった。

 そして、総身から訴えてくる瑞々しさ。下品な紫の光に照らされていながら、何ら輝きが損われることはない。

 世間的にはアラフォーである。
 これがアラフォー? ありえない。

 では十代、二十代でこの艶冶を醸せるかというと、どう考えても不可能だ。

 なんて女だ──それが率直な感想だった。

「……す、座れ」

 島尾はマットレスに膝をつき、自分の前のスペースを指し示した。

 前に来た時も思ったが、客層と入りから考えて、この店も長くはなさそうだ。そんな低下層な場所にもかかわらず、かつ来ている人間の思惑は一つであるはずなのに、ピアスの女の言った通り、かつて島尾は爪弾きにされたのだった。

 さっきのは、その報復だった。
 目論見は大成功、あのヌシぶった男の顔といったらなかった。他の男たちも、今ごろ歯ぎしりした口から血を垂らしているのではないだろうか。

(よし……)

 しかし、もはやあんな奴らのこともまた、どうでもよかった。

 横座りになった足首をつかんで引き寄せる。距離を取って左右に置き、膝へ手をかけると、抗いは五センチほどこじ開けたところで失われ、あとはスムーズに、身を乗り出すに充分な間隔にまで広げられた。

「……おぉ……」

 覗き込むと、多英は短くしゃくりあげ、自らマットレスへと後倒していった。両手で顔を覆っている。

 羞恥に萎れるなんて、とんでもない。

 柔毛の縁は綺麗に整えられており、肝心な部分の周囲は無毛、湿疹もシミもなく、なだらかな畝に挟まれた亀裂には絶佳の花が綻んでいた。
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