この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
姦譎の華
第20章 20
 もはやまともな会話は不能で、男の頭の中では、こちらの学年のみならず全く自分勝手なシチュエーションが展開しているようだった。自分勝手に喋り、自分勝手に仰け反ったあげく、自分勝手に、果てていく。

 だがどう見ても、ピュウッ、と言ったほどには飛ばなかった。男は少しでも遠くに飛ばそうと、幹を撓らせて亀頭を頻りに揺さぶったが、白濁は少し舞っただけで足元へポタポタと落ちていた。

(う……)

 デニムのスカートを履いてきてよかった。
 太ももに巻き込んだ裾をふくらはぎで挟む内側で、気色悪いほど下着がヌメっている。むろん、男の自慰、射精に欲情したわけではない。

(──おい、やっぱりその金返せっ、おいって! 聞こえてるんだろっ、ブスッ!)

 参考書代に一万円、可愛い服に一万円。母は、ぽんぽんと金を受け取っていた娘が、気に入らなかった。

 というよりも、嫉妬していた。

 母の目には、額面の数字、イコール慈しみの深さに見えているのかもしれない。だからしばらく装を密めていた不安に、圧し潰されそうになったのだろう。

 しかし生憎だった。

 オッサンが金をくれた理由は……昨日に限っては、母への愛情でも、血の繋がっていない子供への愛情でもなかったのだ。

「はあっ……、ああ……、多英ちゃん……、すごく出ちゃった……。で、でも、俺はま、まだ大丈夫だし、これからホテルでもっと……え、ちょっ」

 男が現実世界に戻ってくる前に、サッと立ち上がって階段を駆け降りた。

 男の射精は、大して飛ばなかった。量もそこそこ。そもそもカチカチというほどではなかったし、イチモツとやらも、本人が言うほどには大きくは見えなかった。疑問の正体がわかれば、もうここに用はない。
/278ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ