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姦譎の華
第21章 21
「ば、馬鹿なこと言わないでっ……」
「もう絞れそうなくらいビショビショだ。スケべなニオイもプンプンしてるし、絶対に引かれたな、こりゃ」
「そんなところで、ぬっ、濡らすわけないじゃない!」
しかし多英は、思いがけず大きな声で反駁してしまっていた。ショーツが脱がされた暁には、下着を偏愛する男が汚れ具合を調べないはずはないとわかっていながら、付け根には夥しいぬかるみを広げていた。あまりの杜漏さに潔く居直ることができず、かといって、少しの誇張も看過したくはなく、張らなくていい意地を張ってしまったのだった。
「てことは、ホテルに来てから、こんなに濡らしたってことだろ?」
「……っ、……そ、それは……」
「ちょっとパイズリ、足コキされただけでよぉ、ここまでヌルヌルにしちゃいました、ってことだよなぁ」
「う……」
そして、誘導尋問に、まんまとひっかかった。
世間に賛じ賞されてきた自分が、こんな矮男の策略にはまり、耳先までも熱くさせている。一週間前ならば考えられないことだ。
「室長と電話してたときから、濡らしてたんだろ」
「……」
「おい、訊いてるんだ。答えろよぉ」
「わからない、わ……」
瑣末なミスは、多英を著しく消沈させた。肉茎を扱くバストは止まり、谷間から出た島尾の茎頭と目が合う。無数の汁粒が繊維に粘糸を伸ばしてこびりついている。
「ふん、いつから濡らしてるのかもわからないなんて、だらしないオマ×コだ。調べてやるから、脚を開けよ」
「おいっ、ズルいぞ!」
奉仕が中断されていたにもかかわらず、押し黙って熱っぽく多英を見下ろしていた島尾だったが、稲田が出した指示を聞いて頓珍漢な形容詞を叫び肉茎を引き抜いた。
(……うぅっ!)
前面を覆っていた醜躯が視界から去ると、脚の前にしゃがんでいた稲田は、脱がしたてのショーツを顔面に被っていた。顎から額へ貼りついたブルーの縦布には、濃染がくっきりと広がっている。
懐裡ではいかに困惑したり悔悟したりしてみせても、現実には、首元を牡の杭に穢され、あんなにも、牝の奥底を潤わせていたのだ──
「もう絞れそうなくらいビショビショだ。スケべなニオイもプンプンしてるし、絶対に引かれたな、こりゃ」
「そんなところで、ぬっ、濡らすわけないじゃない!」
しかし多英は、思いがけず大きな声で反駁してしまっていた。ショーツが脱がされた暁には、下着を偏愛する男が汚れ具合を調べないはずはないとわかっていながら、付け根には夥しいぬかるみを広げていた。あまりの杜漏さに潔く居直ることができず、かといって、少しの誇張も看過したくはなく、張らなくていい意地を張ってしまったのだった。
「てことは、ホテルに来てから、こんなに濡らしたってことだろ?」
「……っ、……そ、それは……」
「ちょっとパイズリ、足コキされただけでよぉ、ここまでヌルヌルにしちゃいました、ってことだよなぁ」
「う……」
そして、誘導尋問に、まんまとひっかかった。
世間に賛じ賞されてきた自分が、こんな矮男の策略にはまり、耳先までも熱くさせている。一週間前ならば考えられないことだ。
「室長と電話してたときから、濡らしてたんだろ」
「……」
「おい、訊いてるんだ。答えろよぉ」
「わからない、わ……」
瑣末なミスは、多英を著しく消沈させた。肉茎を扱くバストは止まり、谷間から出た島尾の茎頭と目が合う。無数の汁粒が繊維に粘糸を伸ばしてこびりついている。
「ふん、いつから濡らしてるのかもわからないなんて、だらしないオマ×コだ。調べてやるから、脚を開けよ」
「おいっ、ズルいぞ!」
奉仕が中断されていたにもかかわらず、押し黙って熱っぽく多英を見下ろしていた島尾だったが、稲田が出した指示を聞いて頓珍漢な形容詞を叫び肉茎を引き抜いた。
(……うぅっ!)
前面を覆っていた醜躯が視界から去ると、脚の前にしゃがんでいた稲田は、脱がしたてのショーツを顔面に被っていた。顎から額へ貼りついたブルーの縦布には、濃染がくっきりと広がっている。
懐裡ではいかに困惑したり悔悟したりしてみせても、現実には、首元を牡の杭に穢され、あんなにも、牝の奥底を潤わせていたのだ──