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姦譎の華
第23章 23
 愛紗実が踏み落とすのをやめると、男たちはぐったりとなった多英を抱え上げ、手分けして脱がせにかかった。涙の潤む虚ろな眼を向けても決して目を合わせず、勤勉に手を動かしている。もともと乱れていた衣服が、身動きできぬ体から容易く剥ぎ取られていった。

「ベッドに寝かせろ。コレ、使え」
「……なに……、する気……」
「決まってんじゃん、制裁よ、セーサイ。ウソツキ女にはきっちりと、ケジメつけてもらわないとね。私にケガもさせたことだし」

 全裸にされて引っ立てられた前に、愛紗実が脱がされているあいだに部屋の奥へ取りに行っていた物を投げ寄越した。

 ただでさえ力が入らないのに、脚が震えた。

 革でできた枷は、頑丈そうな鎖を備え、堆くとぐろを巻いているだけでもおどろおどろしい姿だった。痛めつけられた体ではもはや抵抗できず、

「ねえ……おねがい、やめて……」

 両側を交互に見つめて訴えるが、積荷のようにベッドへと引きずり上げられていく。手枷を巻きつけられ、繋がれた鎖を真上に引かれた。肘が曲がらない。足首にはより太い枷が嵌められ、同様に下方へ向けて張られると、膝を内側に寄せても内ももを合わせられなくなった。

 バストと恥丘の向こうでは、愛紗実が一脚だけ持ってきたチェアに腰掛け、磔刑を前に刑吏へ無実を訴える罪人を監視するかのように、煙草を吸っていた。

「……何よ、その目。ベッド使ってもらえるだけありがたく思って」
「なんで、こ、こんなことするの……」
「はぁ? 何回言わせんの。制裁だ、つってんの。どーせそこで3Pするつもりだったクセにさー……ていうか、もう濡れてない? そこ」
 ニベもなく、ふー、と長い煙を吹き出し、「……中、広げて見せて」

 拘束を終えたばかりの二人に命じる。

「いや──」
 状況だけで言えば、特別応接室と同じだった。その時も脚を開かされ、秘園の内側を覗き込まれた。「──いっ、いや……いやよっ!」

 しかし冷徹に眺める同性の目に牝器を晒すかと思うと、淫欲に惚けた男たちの前で以上に、たまらない恥辱に脳を焦がされた。両膝を抑えられ、限界まで外側へと引かれる。なすすべなく、左右からあてがわれた指に、牝の扉が開け放たれる。
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