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姦譎の華
第27章 27
「おお……た、多英……、……す、すごい……フェラだった……、ああ多英……、だ、大好……ひぐっ!!」

 一滴たりとも吐き出すことなく喉に通した女に感激し、髪を撫でてこようとした男の手を躱した。盛大に放出してもまだ上を向いている幹裏へ濃密な口づけを施してから、今度は生い根へ向けて唇を下らせていき、垢が筋となって黒ずむ嚢袋を突ついてやる。動いている玉を吸って引き止め、優しく、しかし熱っぽく慈しむと、とうとう島尾は汚らしい嗚咽をあげ始めた。

「あっ、愛紗実さまっ!」

 愛紗実の前に、頭頂から煙を出しそうになった稲田が片膝を付いた。

「……え?」
「し、島尾では駄目ですっ。わ、わたくしめが、この女を懲らしめてみせましょう!」
「あ……、うん……。……いい、……いいけど」

 裁可を得て大股でやってきた稲田に髪をつかまれ、股ぐらから引き剥がされた。

「いっ、いつまで……、な、舐めてるんだっ。こ、こんな穢い、チ×ポコを……、おいしそうにしゃぶりやがって……ピ、ピンサロでもしゃぶってもらえなかった、ど、奴隷Bのチ×ポコなのに……」

 頬を紅潮させて恨めしげに見下ろす矮男が、愛紗実の代理人としてではなく、私怨に導かれて名乗り出たのは明らかだった。島尾が勃起を禁じられていたのに対し、稲田は大好きな脚はもちろん、顔やバストへも思う存分肉槌を擦り付け、何発も精を放ってきた。この男にとっては、射精を許されていることが、格上の奴隷たる特恵だとでも考えていたのだろう。たしかに、稲田の肉槌も慰めてはきた。ただしそれは、しゃぶったのではなく、しゃぶらされたのである。いま島尾にしてやった口交とは、まるで深情の異なるものだった。

「ス、スカートを、ま、捲くれっ!」

 いかに愚かな男でも、傍で見ていて違いのほどがわかったのだろう、憤嫉に狂いそうになりながら命じてきた。
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