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姦譎の華
第33章 33
 自分は、悪くない。悪いのは──

「光瑠くんは、私のもとを離れないわ。何があっても。愛してくれてるもの。だって私は、あなたよりずっとキレイだから」
「ブスが……」
 愛紗実は芝生に転がっていた折れ枝を拾い上げ、「あったまにきた。ぶっ壊してやる……マ×コもケツの穴も血まみれにして、二度と使えないようにやるよっ! おいブタッ、チビッ、このブス抑えつけろっ!」

 薄闇で顔つきはよく見えなかったが、瞳には夜光が反射しており、海よりもずっと妖しく、不規則に揺れていた。星の無い夜空を背負った彼女の声が、とても心地よく濁っていた。








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