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姦譎の華
第34章 34
34


 添い寝をした島尾は、下品なビキニの痕を打ち消すようにふくらみをほぐし、うなじから鎖骨、脇窩にまで唇を這わせていた。後ろにいる稲田もまた、枯芝や泥汚れの残る背肌の玲瓏を取り戻さんと、精魂込めて舐め磨いている。

 多英は贅肉の中に聳った肉茎を探しあて、嚢袋から傘開く喉元までを爪先でなぞり上げた。鬢に荒息を感じ、潤んだ瞳で見上げたとたんにむしゃぶりつかれる。口臭のふんだんに混じった唾液を肉厚の舌に流し込まれて眉根が寄るが、意識的に顎下を沁ませて唇を預け続けた。

「おぁう、多英……」

 キスを続けながら、島尾が横臥のまま頻りに腰を前後させてくる。するりと肉茎が滑り込んで丹田を圧し、先端からは粘液が盛大に漏れ出ており、伸びあがるたびに臍穴が突つかれた。

「そんなとこに挿れようとしたりしないでね」
「ど、どこでもいいんだ、お、お前のカラダなら……もう、どこでも……」

 甘え声で冗談を言ったつもりだったのに、聞いてより出力を上げる島尾の腰遣いは、あながち戯れとは思えない貪欲さだった。息笑みとともに二重顎へと口づけし、そのままシーツをにじって下方へと降りていく。胸元へやってきた肉茎の根を抑え、狭間へと導くと、

「おおぅっ!」

 挟んでやるや否や島尾は発作を起こし、忙しなく出し挿れを始めた。粘液が塗り伸ばされ、ピストンされるたびに胸肌に刷り込まれていく。

「……どう?」
「ああ、ス、スゴく……、いい」
「とてもかたくなってる。コレ、ほんとうに好きなのね」
「す、好きだ、大好きだ……。おお、パイズリ、パ、パイズリ……あぉうっ!」
「オッパイなら、誰のでもいいの?」
「ち、ちがうっ、多英っ、お、お前の、お前のっ、オッパイがいいんだっ!」
「ありが……、……あんっ!」
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