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姦譎の華
第8章 8
 ヘアが顔を出し始めても、後ろ手をついた多英の上躯は微動だにせず、それどころか恭順にヒップをにじらせて、捻れる布地を長い脚から抜かせていった。脅迫に応じ、セックスを了承したかぎり、牝器を男たちの目に晒さなければならないのは必定だ。今さら躊躇したり抵抗したりしても、いたずらに時間の経過を遅らせるだけだろう。

(う……)

 臍は固まっていたはずだった。
 しかし一糸まとわぬ姿で餐台に投げ出された身を、真に謀かることはできなかった。

(だめよ……)

 美しくあることは秘書としての責務だ。美しくなければ、意味がない。










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