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姦譎の華
第13章 13
13


 信じられなかった。

 ものの数時間も経ていないのに、また、こんな苛難に遇っている。しかも誰もいなくなった夜のオフィス、かつ防音の応接室ならばまだしも、同僚たちが執務に励んでいるさなか、狭苦しい部屋で情痴に及ばれるなんて思ってもみなかった。

(──んっ、ちがうっ……)

 胸の奥底で、それは欺瞞だと誹られる。

 自席で脚を撫でられた上、去り際、宙を揉む仕草まで見せられたのだ。言われるがままここへやって来れば、何をされるのかわからないわけがない。

 敏光から休暇を申し渡されたとき、すぐに支度をして帰るべきだった。せめて三岳ロジスティクスへのアポイントメントだけは済ませておこうと考えたのだが、先方の手際が悪く、いろいろと待たされているあいだに、卑劣な脅迫者に捕まってしまった。

 悔悟すべきはそこなのだ。そのはずだ。

 だが島尾がバストをつかんでくると、厚い生地に閉ざされているにもかかわらず、妖しげな騒めきが胸乳に漂い始めた。真に信じがたく思うべきなのは、こんな状況でも愉楽を感じさせる、不気味な魔魅の存在だった。

 いっそ、誰かに見つかってしまったほうが楽になれるのではないか。今ならまだ、変態中年に脅されて、やむなく体を摩さぐられている被害者の体裁を保つことができる。

 そんな発想すら浮かんだがちょうど、扉が開いた。
 突入してきたのは、もう一人の脅迫者だった。

 稲田の愛撫は実に稚拙だった。島尾のような粗暴さはなく、恐る恐るとした弱々しい手つき。柔らかいですね。バストに初めて触れた稲田はそう感想を漏らしたが、昨晩と比べふくらみが中身から重たげに張っていることに、多英自身が驚かされていた。突端はブラの中で窮屈そうに勃ち上がり、アドバイスされた親指が集中的に攻めてくると、下腹に蕩湧を感じて腰を引かないわけにはいかなかった。
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