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お嬢様の憂鬱(「ビスカスくんの下ネタ日記」サイドストーリー)
第7章 甘え方の問題
「お邪魔します、ロゼ」
「いらっしゃい、リアン」
ローゼルの部屋に招かれたリアンは、部屋に入って辺りを物珍しげに見回しました。
「呼んでくれて、嬉しいな。ロゼは、なかなか部屋に入れてくれないから……よっぽど警戒されてるのかなって思ってたよ」
軽口めいた言葉で自分の固さをやんわり責められて、ローゼルは口籠もりました。
「そんな……警戒なんて……」
「ロゼらしい部屋だね!品が有って、華やかで……結婚したら夫婦の部屋の設えは、ロゼに任せるよ」
にこやかに語るリアンを見たローゼルは、少し躊躇いながらも思い切った様に口を開きました。
「リアン。お話が有るの」
ローゼルはサクナに聞いた事をやってみようと、リアンを部屋に呼んだのです。
サクナは萎れていたローゼルに、自分だけで我慢しないで相手ときちんと良く話せ、と言ってくれました。同じ男性であるサクナの助言なのですから、女の自分がぐずぐずと考えているよりも、リアンには分かって貰い易いかもしれません。やってみる価値は有るでしょう。
結婚したら、一生一緒に過ごすのです。ローゼルは今のうちから小さな事でも自分の気持ちをきちんと話す時間を取って、リアンに聞いて貰いたいと思ったのです。
「お話?……それなら、僕にも有るな」
「えっ?」
ローゼルが切り出した言葉に、リアンは意外な返事をくれました。
(もしかしたらリアンにも、悩んでる事が有ったのかしら……ちゃんと話そうと決めて、良かった)
ローゼルはそう思ってホッとしたのですが、それはほんの束の間でした。
「ビスカスだっけ?ロゼの護衛」
「ええ、そうよ」
「正式に婚約したら、辞めて貰うよ」
「……え?」
さらりと言われて、ローゼルは固まりました。
「いらっしゃい、リアン」
ローゼルの部屋に招かれたリアンは、部屋に入って辺りを物珍しげに見回しました。
「呼んでくれて、嬉しいな。ロゼは、なかなか部屋に入れてくれないから……よっぽど警戒されてるのかなって思ってたよ」
軽口めいた言葉で自分の固さをやんわり責められて、ローゼルは口籠もりました。
「そんな……警戒なんて……」
「ロゼらしい部屋だね!品が有って、華やかで……結婚したら夫婦の部屋の設えは、ロゼに任せるよ」
にこやかに語るリアンを見たローゼルは、少し躊躇いながらも思い切った様に口を開きました。
「リアン。お話が有るの」
ローゼルはサクナに聞いた事をやってみようと、リアンを部屋に呼んだのです。
サクナは萎れていたローゼルに、自分だけで我慢しないで相手ときちんと良く話せ、と言ってくれました。同じ男性であるサクナの助言なのですから、女の自分がぐずぐずと考えているよりも、リアンには分かって貰い易いかもしれません。やってみる価値は有るでしょう。
結婚したら、一生一緒に過ごすのです。ローゼルは今のうちから小さな事でも自分の気持ちをきちんと話す時間を取って、リアンに聞いて貰いたいと思ったのです。
「お話?……それなら、僕にも有るな」
「えっ?」
ローゼルが切り出した言葉に、リアンは意外な返事をくれました。
(もしかしたらリアンにも、悩んでる事が有ったのかしら……ちゃんと話そうと決めて、良かった)
ローゼルはそう思ってホッとしたのですが、それはほんの束の間でした。
「ビスカスだっけ?ロゼの護衛」
「ええ、そうよ」
「正式に婚約したら、辞めて貰うよ」
「……え?」
さらりと言われて、ローゼルは固まりました。