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逆転 (大人の教育をしてやるよ!)
第1章 ふれアい
「……で?お前はなんで従姉妹に化けて教師になってんだ!?」
「!」
この人を誤魔化すのはもう無理っ!
「ごめんなさいっ!!実は桃ちゃんが一週間前に交通事故にあって入院してるの!?それで桃ちゃん達や理事長先生が桃ちゃんと背格好そっくりの私に代わりに教師になってくれってお願いされたのっ!!
お願いですっ!狼谷君、この事は秘密にしてくれませんかっ!!?」」
紅葉は深く頭を下げて必死でお願いする。
狼谷は溜め息をして片手で頭をクシャリとかく。
「今の話を聞くと理事長はこの事知ってんだな?」
コクリ…
「他の奴は?」
紅葉は首を小さく横に振る。
「そうか…」
狼谷はなにかを考え込むように顎に手を当てて紅葉を見る。
紅葉は居たたまれない感じでスーツのスカートの布をギュッと握り下を向く。
「…まあ、いいぜっ!秘密にしといてやる。」
「…っ本当ですか!?」
紅葉は嬉しそうな顔で目を開き狼谷を見る。
「ただし……!」
「っ!?」
狼谷は低い声でゆっくり紅葉の顎に手を添え、大きな指でクイッと紅葉を自分に向けさせる。
「お前次第だけどな……!」
狼谷は鋭い眼を光らせて、薄い唇をペロッと舐めて怪しく笑う。
まるで、赤ずきんを狙う狼のように…