この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
奥様と猛犬(くすくす姫後日談その5のおまけ)
第1章 奥様と猛犬
「……ん?」
「きゃっ、やぁん!あははは、こらぁ、やだ……あははは、サクナ、助けてー!」
犬たちはなんと、あろうことか、姫の上に乗りかかり、今まさに交尾の体勢に入ろうとしておりました。
予定より長く滞在したために、姫には月のものが来ておりました。もうすぐお仕舞いなので外に出たい、と姫に言われて今日は庭に出たのですが、それが犬にも分かったのでしょうか。
「っらあああああお前ら何やってんだこのクソ馬鹿犬畜生共奴がぁああああああああ!!」
サクナは怒りを剥き出しにして、唸り吠えながら、犬たちを蹴散らしました。
犬は、群れで生活する動物です。犬たちには、誰が群れの首領で誰が首領の女で有るのかが、はっきりと刻み込まれました。
ところが。
「サクナったら、もう……そんなに怒らなくっても、良いじゃないの……ねえ?」
何も分かっていない姫は、犬たちを庇いました。犬たちはスキューンと鳴いて上目遣いで姫を見たので、姫はよしよしと頭を撫でました。
「おっ前……」
サクナは、お前今何をされかけてたか分かってんのか、と言おうとしましたが、姫に分かっている訳が有りませんし、言って分かるとも思えません。
「え?なあに?」
「……何でも無え……」
それから。
犬から犬に伝わったものか、何なのか。
その後この家のスグリ奥様は、代々の犬たちに大層懐かれて、本人は大変喜んでおりましたが。
「……クッソ……お前ら、離れろや!!間男か……いや、間犬か!!!!」
園主は、大層不満だったそうです。 おしまい。
「きゃっ、やぁん!あははは、こらぁ、やだ……あははは、サクナ、助けてー!」
犬たちはなんと、あろうことか、姫の上に乗りかかり、今まさに交尾の体勢に入ろうとしておりました。
予定より長く滞在したために、姫には月のものが来ておりました。もうすぐお仕舞いなので外に出たい、と姫に言われて今日は庭に出たのですが、それが犬にも分かったのでしょうか。
「っらあああああお前ら何やってんだこのクソ馬鹿犬畜生共奴がぁああああああああ!!」
サクナは怒りを剥き出しにして、唸り吠えながら、犬たちを蹴散らしました。
犬は、群れで生活する動物です。犬たちには、誰が群れの首領で誰が首領の女で有るのかが、はっきりと刻み込まれました。
ところが。
「サクナったら、もう……そんなに怒らなくっても、良いじゃないの……ねえ?」
何も分かっていない姫は、犬たちを庇いました。犬たちはスキューンと鳴いて上目遣いで姫を見たので、姫はよしよしと頭を撫でました。
「おっ前……」
サクナは、お前今何をされかけてたか分かってんのか、と言おうとしましたが、姫に分かっている訳が有りませんし、言って分かるとも思えません。
「え?なあに?」
「……何でも無え……」
それから。
犬から犬に伝わったものか、何なのか。
その後この家のスグリ奥様は、代々の犬たちに大層懐かれて、本人は大変喜んでおりましたが。
「……クッソ……お前ら、離れろや!!間男か……いや、間犬か!!!!」
園主は、大層不満だったそうです。 おしまい。