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パパとナナとモモちゃん
第2章 ナナとモモちゃん
ボウルの中のタマゴの白身をかき混ぜながら、モモちゃんうつむき加減であたしに言う。
「ナナちゃんのお父さん、若くてカッコいいね……いいな、うらやましい……」
モモちゃんね、結構辛い過去おくってんだよ。
実はモモちゃんのお父さん、モモちゃんが小さいときに事故かなんかで亡くなってた。
そのせいかもしれない……そんなこと思うの。
「えっ、そんなことないよ。もうオヤジだよ」
あたし、少しおどけてみせた。
「いいな……」
モモちゃん手を止め、またポツリと。
えっ、忘れかけてたお父さんの存在、思い出させちゃった?
ヤバイ、なんか取り繕わないと。
あたし、さらにおどけて
「あ、そうだ、モモちゃん、あんなオヤジでよかったらいつでも貸すから……」
モモちゃん急に顔を上げ
「ほんと?」
え? 目を輝かせ、すごい喜んでる顔です。
ん? モモちゃん? 冗談だと思ったよね?
「ホント、ホント……いつでも言って」
ま、いいか。
「うん! ありがとナナちゃん!」
モモちゃん、シャカシャカとものすごい勢いでボウルの中をかき混ぜます。
うつむいたモモちゃんの頬が、心なしか赤い……。
え、なんか反応が、思ってるのと違うんですけど……。
ま、いいか……喜んでるし。
それからモモちゃんは、積極的にあたしの家に遊びに来るようになった。
ある土曜日、モモちゃんと夕食をあたしの家で一緒に食べる約束してたんだ。
あたしファミレスでバイトしてるんだけど、その日は午後3時でバイト終わるつもりなのが、なぜかお客さんが引かなくて、店長から1時間だけ延長してくれって、言われて約束の時間より大分遅れて家に帰ったら、玄関前にモモちゃんの原チャリあった。
えー! ヤバイ!
もしかしてパパと二人きり?
「ナナちゃんのお父さん、若くてカッコいいね……いいな、うらやましい……」
モモちゃんね、結構辛い過去おくってんだよ。
実はモモちゃんのお父さん、モモちゃんが小さいときに事故かなんかで亡くなってた。
そのせいかもしれない……そんなこと思うの。
「えっ、そんなことないよ。もうオヤジだよ」
あたし、少しおどけてみせた。
「いいな……」
モモちゃん手を止め、またポツリと。
えっ、忘れかけてたお父さんの存在、思い出させちゃった?
ヤバイ、なんか取り繕わないと。
あたし、さらにおどけて
「あ、そうだ、モモちゃん、あんなオヤジでよかったらいつでも貸すから……」
モモちゃん急に顔を上げ
「ほんと?」
え? 目を輝かせ、すごい喜んでる顔です。
ん? モモちゃん? 冗談だと思ったよね?
「ホント、ホント……いつでも言って」
ま、いいか。
「うん! ありがとナナちゃん!」
モモちゃん、シャカシャカとものすごい勢いでボウルの中をかき混ぜます。
うつむいたモモちゃんの頬が、心なしか赤い……。
え、なんか反応が、思ってるのと違うんですけど……。
ま、いいか……喜んでるし。
それからモモちゃんは、積極的にあたしの家に遊びに来るようになった。
ある土曜日、モモちゃんと夕食をあたしの家で一緒に食べる約束してたんだ。
あたしファミレスでバイトしてるんだけど、その日は午後3時でバイト終わるつもりなのが、なぜかお客さんが引かなくて、店長から1時間だけ延長してくれって、言われて約束の時間より大分遅れて家に帰ったら、玄関前にモモちゃんの原チャリあった。
えー! ヤバイ!
もしかしてパパと二人きり?