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女ざかりの恋の音色は
第12章 【番外編】くもり空と秋晴れの空と
「いえ・・・・・。ちょっと壊れてみました。頭がコードでパンパンになっちゃって・・・・・」
「あはは。壊れたくもなるよね」
理志がタバコに火をつける。
「あれ、蒼井さん、タバコ・・・・・・」
「あ、ごめん。断りなく。吸ってもいい?離れるから」
「いいんですけど・・・・・・タバコ吸ってましたっけ?」
「何年も吸ってなかったんだけどね。今回は吸わずにはやってらんなくて」
理志も大変そうだった。芙実より遅くまで残業しているし、土日も出勤しているみたいだった。
「今回の案件終わったらまたやめるから」
「いえ、私は別に・・・・・・」
「タバコ、嫌いでしょ?芙実とキスできないの、嫌だし」
「・・・・・・・・」
理志がタバコを吸う姿を初めて見る。
夜空を背景に見る理志の横顔やタバコをはさむ指は、見惚れるほど色っぽい。
理志はネクタイをゆるめてボタンを一つ外すと、ふーっと煙を吐き出した。
(かっこいい・・・・・・。これぞ都会の男って感じ・・・・・・・)
芙実は疲れのせいで警戒を緩めた。そもそもこの時間に屋上に来る人もいないだろう。
「・・・・・・タバコ味のキス、してみたいなぁ・・・・・・」
理志が驚いた顔をこちらに向ける。
芙実が本気なのを読みとって芙実の手を取ると、出入り口の裏に連れていった。
柵が立っている段差の部分に座ると、タバコを携帯灰皿に入れて火を消す。
自分の膝の上に横向きに座らせた。
理志からタバコの匂いがして胸がドキドキする。
理志は上着を脱いで芙実の肩にかけた。
「いいです。理志さんが寒くなっちゃいます」
「大丈夫。俺、寒いの平気だから」
でも・・・・と言いかけた芙実の唇を理志が唇で塞ぐ。
風が冷たいせいで理志の口内の温かさが際立つ。
タバコの香りが自分の口内にも漂って、大人の男なのだと強烈に意識した。
ちゅ・・・・・・ちゅく・・・・・・・
芙実は頭をからっぽにして理志の唇と舌の感触に集中した。
「あはは。壊れたくもなるよね」
理志がタバコに火をつける。
「あれ、蒼井さん、タバコ・・・・・・」
「あ、ごめん。断りなく。吸ってもいい?離れるから」
「いいんですけど・・・・・・タバコ吸ってましたっけ?」
「何年も吸ってなかったんだけどね。今回は吸わずにはやってらんなくて」
理志も大変そうだった。芙実より遅くまで残業しているし、土日も出勤しているみたいだった。
「今回の案件終わったらまたやめるから」
「いえ、私は別に・・・・・・」
「タバコ、嫌いでしょ?芙実とキスできないの、嫌だし」
「・・・・・・・・」
理志がタバコを吸う姿を初めて見る。
夜空を背景に見る理志の横顔やタバコをはさむ指は、見惚れるほど色っぽい。
理志はネクタイをゆるめてボタンを一つ外すと、ふーっと煙を吐き出した。
(かっこいい・・・・・・。これぞ都会の男って感じ・・・・・・・)
芙実は疲れのせいで警戒を緩めた。そもそもこの時間に屋上に来る人もいないだろう。
「・・・・・・タバコ味のキス、してみたいなぁ・・・・・・」
理志が驚いた顔をこちらに向ける。
芙実が本気なのを読みとって芙実の手を取ると、出入り口の裏に連れていった。
柵が立っている段差の部分に座ると、タバコを携帯灰皿に入れて火を消す。
自分の膝の上に横向きに座らせた。
理志からタバコの匂いがして胸がドキドキする。
理志は上着を脱いで芙実の肩にかけた。
「いいです。理志さんが寒くなっちゃいます」
「大丈夫。俺、寒いの平気だから」
でも・・・・と言いかけた芙実の唇を理志が唇で塞ぐ。
風が冷たいせいで理志の口内の温かさが際立つ。
タバコの香りが自分の口内にも漂って、大人の男なのだと強烈に意識した。
ちゅ・・・・・・ちゅく・・・・・・・
芙実は頭をからっぽにして理志の唇と舌の感触に集中した。