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女ざかりの恋の音色は
第12章 【番外編】くもり空と秋晴れの空と
「さ、理志さん、手・・・・・・」
「もう皆に公表してもいいんじゃないかなー」
「だ、だめだめ!」
「だって芙実、人気者になっちゃってさぁ。化粧までしちゃって。俺、気が気じゃないよ」
「人気者じゃないです。八方美人で都合の良い女なだけです」
理志は手を離そうとする芙実を無視して階段を下りていたが、廊下から人の声が聞こえてぱっと手を離した。
踊り場で立ち止まって人が通り過ぎるのを待つ。
静かになったのを待って、芙実は声をひそめて言った。
「あ・・・・・私、あとから行くので先に戻ってください」
「うん・・・・・・」
理志が屈んで、ちゅ・・・・・と軽くキスする。
「また頭おかしくなりそうだったらいつでも言って。こっそりセックスしよ」
「・・・・・・はい」
理志はじゃあねと言って先に戻っていった。
理志のおかげで落ち着きを取り戻せた。
前の職場では疲弊する一方だったが、今は支えてくれる人がいる。
芙実は理志の存在のありがたさを痛感した。
自分も理志にとってそんな存在でありたい・・・・・・。
芙実は両手を握り締めて心の中で頑張るぞ!と気合を入れたのだった。
「もう皆に公表してもいいんじゃないかなー」
「だ、だめだめ!」
「だって芙実、人気者になっちゃってさぁ。化粧までしちゃって。俺、気が気じゃないよ」
「人気者じゃないです。八方美人で都合の良い女なだけです」
理志は手を離そうとする芙実を無視して階段を下りていたが、廊下から人の声が聞こえてぱっと手を離した。
踊り場で立ち止まって人が通り過ぎるのを待つ。
静かになったのを待って、芙実は声をひそめて言った。
「あ・・・・・私、あとから行くので先に戻ってください」
「うん・・・・・・」
理志が屈んで、ちゅ・・・・・と軽くキスする。
「また頭おかしくなりそうだったらいつでも言って。こっそりセックスしよ」
「・・・・・・はい」
理志はじゃあねと言って先に戻っていった。
理志のおかげで落ち着きを取り戻せた。
前の職場では疲弊する一方だったが、今は支えてくれる人がいる。
芙実は理志の存在のありがたさを痛感した。
自分も理志にとってそんな存在でありたい・・・・・・。
芙実は両手を握り締めて心の中で頑張るぞ!と気合を入れたのだった。